日本国内で発売される端末に関しては、あまり神経質に対応バンドを意識する必要はありません。
しかしこのブログで紹介することが多いSIMフリー端末は、海外規格が多く日本国内での対応バンドが少ない事も多々あります。
また格安SIMを利用する際も、必ず端末とSIMの対応バンドが合っているか確認が必要になります。怠ってしまうと、
- 購入端末が自分の生活圏内で全く電波を掴まない
- 格安SIMで全く速度が出ず、ネットサーフィンすらできない
などと言ったトラブルも起きかねません。
対応しているかどうかの確認さえすれば、難しい内容ではありませんのでぜひこの記事を参考にして下さい。
格安 SIMフリー端末や格安SIM選びで失敗しないため、必ず対応周波数の確認が必要です!わかりやすく解説していきます。
【基本的な用語】
まずはいくつかの用語や表記について解説をしていきます。
バンドとGHz / MHz
これは周波数の呼び名の事です。GHzは「ギガヘルツ」、MHzは「メガヘルツ」と読みます。バンドもGHz、MHzも周波数の事を指し、言い方が異なるだけです。
例えば「バンド1」=「2.1GHz」であり、「バンド6」=「800MHz」です。その他のバンドにも全てGHzが振り分けられており、端末の詳細欄には対応バンドで記載があったり、対応GHzで記載があったりします。
W-CDMA / CDMA2000
どちらも3G回線の名称ですが、電話回線として利用される3G回線を指しています。
仮にこの二種類の周波数に対応していない端末だとすれば、電話が利用できない可能性があります。ただほぼすべての端末で対応しているので、よほどのマイナーな機種ではない限り心配はないでしょう。
プラチナバンド
何年か前によく耳にした単語だと思います。各キャリアがこぞってCMで「プラチナバンドに対応した」と流していました。
プラチナバンドとは特定の周波数の事を指し、それは「700~900MHz」にあたります。この帯域をカバーしている端末はプラチナバンドが利用できる端末であると言えます。海外のSIMフリー端末はカバーしていないものが多いので、お住いの地域によってプラチナバンドの恩恵を受けている方だと、帯域をカバーしているかの確認は必須となります。
プラチナバンドを解説
単語説明ではなくなりますが、プラチナバンドの解説も一緒にしておきます。プラチナバンドを利用するメリットは、
- 電波を遠くに飛ばすことができる
- 障害物に強い
この2点です。
まず遠くに飛ばすことができるというのは、キャリア側のメリットとなります。
各キャリアは携帯電話の利用エリアを拡大するために基地局を立て、基地局を中心に何キロ以内を自社の携帯電話利用エリアとして提供しています。プラチナバンドは遠くに飛ばすことが可能なので、少ない基地局でも広い範囲をカバーすることが可能です。
もう1点の障害物に強い、はそのままの意味になります。
屋内に入った際の電波の強弱に関わり、プラチナバンドを利用できるほうがより屋内で強い電波を掴むことができます。また屋内だけでなく、都市部などのビルや建物が密集しているエリアでもプラチナバンドは強さを発揮します。
ただプラチナバンドは3G回線利用がメインとされ、LTE(4G)回線が主流の現在では大きな恩恵はあまりないと感じます。
各キャリアも一部プラチナバンドを利用したLTE回線を提供していますが、あくまでメインで利用する帯域のカバーといった位置づけとなっています。3G回線がメインであったときも、山間部などの電波の届きづらいエリアはプラチナバンドでカバーをする、といった利用方法がうりでした。
プラチナバンド対応の必要性
国内端末であったり、海外のSIMフリー端末でも対応しているに越したことはないと思います。ただ現在はLTE回線も非常に広いエリアをカバーしており、よほどの山間部に行かない限りは普段利用している周波数が利用エリアをカバーしてくれています。
私の経験上、
- 山間部であっても山の登頂付近
- 県境の山間部
- 車であれば山間部で対向でのすれ違いが出来ないほどの細い道や、舗装されていないような道
このあたりはプラチナバンドの恩恵を受けている箇所ですので、対応していない端末は圏外になる可能性が高いです。しかし対応端末であっても、3G回線をギリギリ掴んでいるぐらいなので、ネットが繋がるというよりは電話ができるかできないかの差だと感じます。
私は生活スタイルの中で、上記の場所に行く機会が少ないのでプラチナバンド対応は意識せず端末を購入し利用していますが、そうでない場合は必ず対応の有無を確認しておくほうが良いでしょう。
次の記事では、各キャリアの対応バンドを解説していきます。